タクシー事故発生時の対応マニュアル

タクシー営業中の事故は、誰にでも起こり得ます。そして事故対応は、最初の判断で結果が大きく変わります。
対応が適切 → 大きなトラブルにならない
対応を誤る → クレーム・行政処分・長期対応へ発展

この記事では、現場で実際に使うことを前提に「迷わず動ける事故対応の手順」をまとめています。


事故対応は「優先順位」を間違えない

まず覚えるべきはこの順番です。
1. 人命(救護)
2.
二次事故防止
3.
警察・会社連絡
4.
記録・対応
これを崩すとトラブルになることがあります。


① 事故直後の初動対応(全ケース共通)

事故が起きたら、まずこの3つを即実行します。

■ 車両停止+ハザード点灯

後続車に異常を知らせ、追突事故を防ぎます。

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■ 負傷者の確認・救護

  • お客様
  • 相手方
  • 歩行者

迷ったら必ず119番をしましょう。ケガが軽く見えても後から症状が出るケースは非常に多いです。


■ 二次事故の防止

  • 発炎筒
  • 停止表示板
  • 安全な場所への誘導

ここを怠ると“事故を増やす側”になります。


② 実車時の対応(最重要)

お客様が乗車している場合は、対応の質が強く問われます。


■ お客様の安全確認

「お怪我はありませんか?」とお声がけしてください。
見た目が大丈夫でも必ず確認を。また、無理に降車させないでください。


■ 代替車両の手配

以下の場合は直ちに営業所へ連絡
車両が動かない
警察対応で時間がかかる
無線または電話で
「事故のため代車手配お願いします」と伝えます。実車時に事故が発生した場合は、原則代車車両を手配依頼してください。

お客様がその場で下車 or 代車不要の時は、必ず連絡先などをいただきます。


■ 運賃の扱い

原則
事故地点までの運賃 → いただかない
代車利用分 → いただかない
※詳細は帰庫後に管理者へ確認してください。
※事故地点までの運賃は、原則乗務員負担となります。


■ 連絡先の取得(重要)

お客様の連絡先は必ず入手してください。
氏名
電話番号
生年月日
※後日通院時に共済(保険)処理がスムーズになるため


③ 事故種別ごとの対応


■ 物損事故(車両・電柱・ガードレールなど)

● 警察へ必ず連絡

軽微でも絶対に警察へ報告して下さい。

❌ NG
「これくらいなら大丈夫」
→ 当て逃げ扱いのリスクがあります。

私有物であれば、所有者と連絡を取ってください。その場で連絡取れない場合はメモを残し、後日必ず連絡が取れるように手配が必要です。


● 現場記録(超重要)

以下を必ず残してください。
相手の氏名・連絡先
車両ナンバー
保険情報(自賠責・任意)
破損状況の写真(全体・部分)
現場状況(ブレーキ痕など)
写真は無駄になっても良いので多めに撮るようにしてください。
物損の場合は、品物のメーカー、ブランド、型番などが判別できるような写真を。


● 会社へ即報告

無線・電話どちらでもOK
→ 指示を仰いでください。


■ 人身事故(歩行者・自転車など)


● 110番通報(必須)

事故発生場所、発生時刻、負傷者の有無を確認した後すぐに警察へ連絡します。


● 119番通報(原則必須)

見た目が無傷・軽傷でも必ず呼ぶようにします。相手が拒否しても原則手配を。頑なに拒む場合は、臨場している警察官に判断を仰ぎます。


● 目撃者の確保

  • 連絡先を聞く
    → 過失割合で重要になるケースがあります。可能なら。

● 連絡先交換

相手の連絡先は、必ず取得してください。
 ・氏名
電話番号
生年月日


● 絶対NG発言

❌ 「全部こちらで払います」
❌ 「こちらが悪いです」

👉 正解
「誠意をもって対応いたします。詳細は会社・共済を通じて対応いたします」


④ 空車時の対応

基本は同じですが、

■ すぐ「回送」にする

営業中でないことを明確にします。


■ 冷静に通常対応

お客様対応がない分、より正確な処理が求められます。


⑤ 報告のコツ(5W1H)

報告は簡潔・正確に
When:いつ
Where:どこで
Who:誰と
What:何が起きたか
Why:なぜ
How:どうなったか
これを意識すると運行管理者の判断が速くなります。


⑥ 現場でよくあるミス(重要)

実際に多いミスです。
警察を呼ばない
写真を撮らない
連絡先を取らない
自分判断で示談しようとする
1つでもやると後で詰みます。


⑦ 安全確保を最優先にする

以下のケースは要注意です。
相手が興奮している
暴言・威圧的態度
この場合、対応より安全確保を優先してください。警察官に主対応を任せます。


現場ポイント

  • 車外に不用意に出ない
  • エンジンは切らない
  • ドラレコを活用

⑧ 自分自身のケア(見落としがち)

事故直後はアドレナリンで痛みに気づきません。

必ず後で受診する

これは会社的にも重要です。


まとめ

事故対応はシンプルです。
人命優先
二次事故防止
必ず報告
記録を残す
そして最も重要なのは

「自己判断で処理しないこと」

迷ったら必ず会社へ連絡してください。


クレーム対応については別記事で詳しく解説しています。あわせて確認しておくと、より実践的に対応できます。


この記事の投稿者は、imura(TaxiAdmin)です。

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