タクシー乗務員の酔客対応マニュアル

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タクシー営業では、酔っているお客様を乗せることがよくあります。
多くの場合は問題ありませんが、酔客の中には
・暴言
・嘔吐
・支払いトラブル
・行き先が分からない
といったトラブルになるケースもあります。

この記事では、タクシー乗務員が知っておきたい酔っ払ったお客様の対応とトラブル対処方法をまとめました。

乗車拒否が可能なケース

原則では酔ったお客様の乗車を断ることはできませんが、下記の場合は正当な理由があるとして認められています。

  1.  泥酔・嘔吐のおそれがある場合
    ・自力で乗降できないほど泥酔している
    ・すでに嘔吐している、またはその兆候が明らかな場合
    ・介助者(付き添い)がいない単独の泥酔者
    著しく服装が汚れておりシートなどが汚染されるおそれがある場合も拒否可能です。
    グループでの飲酒時に一人が潰れると、泥酔者だけタクシーに押し込んで逃げようとする方もいます。もちろん拒否可能なので注意です。
  2. 車内・他の乗客への危害のおそれ
    ・暴言・暴力的言動がある
    ・車両を損傷させるおそれがある行為をしている
  3. 運転者の安全が確保できない場合
    運転の妨害となる行為をしている

「酔っているから」だけでは不十分で、程度・状況の具体的な理由が必要です。
介助者が同乗するなら、基本的に断れません。
目的地を言わない・言えない等の別の理由と組み合わさる場合も正当理由になりえます。

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酔客対応で大切なポイント

酔っているお客様には、次の3つを意識することが大切です。

・冷静に対応する
・無理に刺激しない
・安全を優先する

酔客は判断力が低下していることが多いため、乗務員が落ち着いて対応することが重要です。

酔客を乗せるときの注意点

酔っているお客様を乗せるときは、次の点を確認しておくとトラブルを防ぎやすくなります。

確認したいこと

・行き先
・支払い方法
・同乗者の有無

特に 行き先をはっきり確認することが特に重要です。

行き先が分からない場合

酔客の中には、行き先をうまく説明できない場合もあります。その場合は、
・住所を聞く
・スマートフォンを確認してもらう
・同乗者に聞く

などの方法で確認します。
どうしても分からない場合は、無理に出発しない(メーターを入れない)方が安全です。

車内で寝てしまった場合

酔って寝てしまうお客様もいます。目的地に到着した場合は、
・声をかける
・ドアを開けて呼びかける
などして起こします。お客様の身体に触れることはできないため、揺すって起こすなどはできません。
目的地に近づいて「このお客さんは着いても起きなさそうだな」と感じたときは、
到着前から窓の開閉やエアコンの温度調整などをして室温を大きく変えるのも効果があります。

それでも起きない場合、
・ドアの開閉を何度も繰り返し、音と振動で気づかせる
・お客様の耳元で乗務員の携帯電話を使って電話の呼び出し音を大音量で流す
などを行ってみましょう。

全く効果がない場合は、近くに交番があればそちらへ。もしくは110番通報をして状況を伝え、警察官に対応してもらいます。

嘔吐トラブル

酔客トラブルで多いのが 車内での嘔吐です。対策として、
・エチケット袋またはビニール袋の用意
・嘔吐しそうな様子なら声かけや窓開け
などがあります。
JPN TAXIの場合は、運転手席の後方席側は窓が開かないため酔客はそこには座らせず、助手席側後方に座っていただきます。

酔客が怒り出した場合

酔客が怒り出すこともあります。この場合は、
・言い返さない
・冷静に対応
・安全な場所で停車
などを心がけます。
無理に対応するとトラブルが大きくなる可能性があります。

支払いトラブル

酔客の中には、財布がない(紛失)、現金の持ち合わせ不足、支払いを拒否するといったケースもあります。
この場合は、
・会社へ連絡
・必要に応じて警察対応
になることもあります。
後日振込などで支払うという約束で、一時的に乗務員が立替ることがあるかもしれません。その場合は、
・お名前
・身分証明書(乗務員のスマホで撮影)
・電話番号(必ず一度コールして相手電話の着信を確認)
を聞き出すとともに、紙に
・お名前
・返済(振込)日時
・金額
を記載して頂戴します。運賃の振込先は、その場で営業所へお問い合わせください。

危険を感じた場合

酔客の中には、
・暴言
・暴力
・威圧的な態度
を取る人もいます。

この場合は 乗務員の安全が最優先です。
・無理に対応しない
・会社へ連絡
・警察へ相談
などの対応を行ってください。
警察へ連絡すると言って乗務員が電話をするフリをするだけで収まることもあります。

酔客降車後の車内チェック

隠れ嘔吐や(お客様も自覚のない)失禁などで、車内が汚れている可能性があるため、降車後の次の営業前に後部座席を十分に確認しましょう。
必要であれば、シートカバー交換や清掃を行います。
お客様降車時に車内の汚れを発見し、清掃代や営業機会損失分の補填を要求するのは乗務員判断ですが、トラブルになりやすいため十分気をつけてください。(揉めて余計時間がかかるより、サクッと自分でキレイにして次の営業に切り替えるのがベターだと思います)

まとめ

タクシー営業では酔客を乗せることが多くあります。
トラブルを防ぐためには、
・冷静に対応する
・行き先を確認する
・安全を優先する
ことが大切です。

落ち着いて対応することで、多くのトラブルは防ぐことができます。

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